街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。

川越の蔵造りの町並みを歩いていると、時折、江戸の商家を思わせる重厚な建物群に出会います。黒漆喰の壁、観音開きの扉、軒を連ねる商家の構え——これらは単なる観光地の演出ではありません。川越が「小江戸」と呼ばれる所以は、江戸時代から明治にかけて形成された都市構造そのものにあります。 川越はなぜ、江戸から30キロも離れた内陸の地で、これほど江戸的な都市景観を発達させたのでしょうか。川越が「小江戸」と呼ばれ

異様な広さの正体 昭和通りを歩いていると、その異様な広さに気づくはずです。昭和通りの際立った広さは、震災復興期に整備された広幅員道路としての性格を今に伝えています。この道路は、なぜこれほどまでに広く作られたのでしょうか。答えは1923年の関東大震災にあります。震災が生んだ復興の思想が、今も私たちの足元に刻まれているのです。 昭和通りは、震災復興計画の象徴的な産物でした。昭和通りは、震災復興期に整備




