街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。

見えない大河の記憶 岩淵水門から隅田川を見下ろすと、穏やかな水面の向こうに東京スカイツリーがそびえています。しかし400年前、この場所から見えていたのは全く違う風景でした。現在の隅田川は、利根川の主要な流路の一つだったと考えられています。徳川家康が江戸入府後に断行した「利根川東遷」という壮大な河川改修事業が、この水の流れを根本から変え、江戸という都市の骨格に大きな影響を与えました。なぜ徳川家は利根

空から見える千年の記憶 讃岐平野を空から眺めると、碁盤の目のような整然とした水田区画が広がっています。この規則正しい風景は、決して偶然の産物ではありません。讃岐平野には、古代の条里地割をよく残す水田景観が各地に見られます。 条里制は、6町(約650メートル)間隔で縦横に区切り、その6町四方を「里」、内部の1町四方を「坪」として整理する古代の土地区画制度でした。律令国家が全国に施行したこの制度により