街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。

55歳の隠居が挑んだ日本初の実測地図 清澄白河から門前仲町にかけての深川一帯を歩くと、伊能忠敬が学び、測量へ向かった時代の空気をたどることができます。 忠敬が全国測量を開始したのは寛政12年(1800年)、55歳のときでした。当時としては相当な高齢での出発です。なぜ彼は隠居の身でありながら、歩いて日本全土を測るという途方もない計画を立てたのでしょうか。そして、なぜその出発点として江戸を選んだのでし

## 海だった場所に立つ 有明の高層ビル群から東京湾を眺めていると、ここがかつて海だったという事実が信じがたく思えてきます。現在の有明周辺は、江戸時代には江戸湾の海面・遠浅の海域にあたる場所でした。足元の地面から海面まで、わずか数メートルしかありません。しかし、この平坦な地形こそ