街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。

最後の戦場に選ばれた山 上野の山を歩いていると、なぜここが、江戸における明治維新の決定的な戦場の一つとなったのか、その理由が地形から見えてきます。JR上野駅から公園に向かう坂道を上がるだけで、この場所の戦略的価値が実感できるでしょう。標高20メートル前後の上野台地は、周囲の低地を見渡しやすい高台でした。しかし彰義隊がこの地を選んだのは、単に地形的優位性だけが理由ではありませんでした。 慶応4年(1

## 雷門に向かう人の流れが示すもの 浅草雷門前に立つと、あることに気づきます。地下鉄の出口から、バス停から、隅田川の方角から、さまざまな方向から人が集まってくる。そして皆、同じ方向——浅草寺に向かって歩いている。この人の流れの自然さこそが、浅草が400年以上にわたって人を集め続