最終章
マッカーサーが、いた建物
第一生命館(DNタワー21)
丸の内から日比谷の方へ少し歩くと、堂々とした列柱の建物——第一生命館(現・第一生命日比谷ファースト)にたどり着きます。1938年(昭和13年)、渡辺仁・松本与作の設計で建てられた、これも古典主義の系譜をひく重厚な建築です。
この建物が特別なのは、その“使われ方”にあります。1945年(昭和20年)、太平洋戦争の終戦直後。日本に進駐した連合国軍総司令部(GHQ)は、都内のいくつかの候補のなかから、この第一生命館を接収し、本部としました。最高司令官マッカーサーの執務室も、ここに置かれたのです。以後6年10か月、戦後日本の進路は、この建物のなかから指揮されました。
1995年、旧建物の正面を保存したまま背後に超高層ビルが増築され、いまの姿になりました。マッカーサーの執務室は「マッカーサー記念室」として保存されています。
建築は、ただの器ではありません。誰がそこで何を決めたかによって、歴史の舞台にもなる。丸の内の名建築めぐりは、日本の戦後が始まった、この一室で終わります。
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1.7km、丸の内は、屋根のない建築博物館
- コンドル・辰野・吉田・岡田——巨匠たちの名建築を、一街区でたどってきました。
- 皇居正面の一等地に、時代ごとの一流建築が競うように集まりました。
- 様式もモダニズムも戦後史も、丸の内には積もっています。
ここが、このツアーの最後の場所です。
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