第2章
駅と皇居を結ぶ、まっすぐな軸
丸の内駅前広場
駅舎を正面から眺めるために、丸の内駅前広場に出てみましょう。2017年に整備されたこの広場からは、赤レンガの駅舎を端から端まで一望できます。左右対称の堂々とした姿。設計者・辰野金吾が意図した「日本の玄関」の風格が、ここでいちばんよく分かります。
そして、駅を背にして西を向くと、皇居に向かってまっすぐ伸びる広い道——行幸通り(ぎょうこうどおり)が見えます。これは、天皇が儀式の際に東京駅と皇居を行き来するための道。つまり東京駅は、ただの駅ではなく、皇居と一直線に結ばれるように配置された、国家的な意味をもつ建築だったのです。
なぜ丸の内に、これほどの建築が集まったのか。その理由の一つが、ここにあります。丸の内は、皇居(旧江戸城)の正面に広がる特別な一等地。国の玄関にふさわしい格を求めて、時代ごとの一流の建築家たちが、この街に腕をふるったのです。
では、その名建築を、一つずつ訪ねていきましょう。
軸線の意味を胸に、丸の内の建築めぐりへ。まずは駅のすぐ南、モダニズムの名作・旧東京中央郵便局(KITTE)です。
「丸の内駅前広場」の詳細を見る ›現在地から次のスポットへ
