第1章
赤レンガの、日本の玄関
東京駅 丸の内駅舎

まずは、この街のシンボル——東京駅の丸の内駅舎から。長さ約335メートルにおよぶ、堂々たる赤レンガの建築です。
設計したのは、辰野金吾(たつのきんご)。1914年(大正3年)に開業した、日本の“顔”となる中央停車場でした。赤レンガに白い花崗岩の帯を巡らせるデザインは「辰野式」とも呼ばれ、当時の日本建築界を代表する様式です。
しかし、この駅舎は一度、その姿を大きく損ないました。1945年(昭和20年)の空襲で、南北のドームと3階部分が焼け落ちてしまったのです。戦後はドームを八角形の屋根で仮復旧したまま、60年以上が過ぎました。
いま私たちが見ているのは、2012年(平成24年)に完成した“復原”の姿です。焼失した3階とドームを、創建時の設計に基づいてよみがえらせました。100年前に辰野が描いた東京の玄関が、いまふたたび、丸の内の正面に立っています。
駅舎を正面から見わたすために、いったん駅前広場へ。丸の内と皇居を結ぶ、まっすぐな軸線が見えてきます。
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