街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。

## 赤レンガの工場が変えた農村の風景 富岡製糸場を訪れる人の多くは、その赤レンガの威容に目を奪われます。しかし、この官営工場が本当に変えたのは建物そのものではありません。周辺に広がる上州の農村——その産業構造と人々の暮らし、そして風景そのものでした。 江戸時代から養蚕業で知られ

一人の代議士が挑んだ国家と資本 田中正造は、足尾銅山の鉱毒問題を訴え続けた末、1901年12月10日に明治天皇への直訴を試みました。足尾銅山の鉱毒問題を訴え続けた代議士が、ついに直訴という禁じ手に踏み切った瞬間でした。なぜ一人の政治家が、国家の近代化を支える銅山に立ち向かい、最後は議員の座を捨ててまで闘い続けたのでしょうか。 正造の生涯を追うと、明治という時代の光と影が見えてきます。富国強兵を掲げ