街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。

## 川が選んだ都の場所 平安時代末期、京都から遠く離れた東北の地に、都に匹敵する文化都市が築かれました。平泉です。藤原清衡がこの地を奥州の都に選んだのは、単なる偶然ではありません。眼下を流れる北上川こそが、その答えを握っています。 北上川は岩手県内陸部を南流し、宮城県で太平洋に

明治43年(1910年)、一冊の薄い本が日本の民俗学の扉を開きました。柳田國男の『遠野物語』です。岩手県遠野の山村に伝わる119の不思議な話を収めたこの書物は、なぜこれほど多くの人を魅了し続けるのでしょうか。その背景には、遠野という土地の地形や信仰環境、そして佐々木喜善の語りが重なっています。遠野盆地の囲まれた地形は、伝承や信仰が土地の記憶として残りやすい条件の一つだったと考えられます。 遠野は周