寺社と信仰2026.04.18
柳田國男が見つめた遠野の民話空間——『遠野物語』が描いた山村の宇宙観
明治43年(1910年)、一冊の薄い本が日本の民俗学の扉を開きました。柳田國男の『遠野物語』です。岩手県遠野の山村に伝わる119の不思議な話を収めたこの書物は、なぜこれほど多くの人を魅了し続けるのでしょうか。その背景には、遠野という土地の地形や信仰環境、そして佐々木喜善の語りが重なっています。遠野盆地の囲まれた地形は、伝承や信仰が土地の記憶として残りやすい条件の一つだったと考えられます。 遠野は周