街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。
海だった場所に積み重なった四百年 築地を歩くとき、多くの人が思い浮かべるのは「市場の街」としての姿でしょう。しかし、この土地に市場がやってきたのは昭和10年(1935年)のことです。それまでの三百年間、築地は全く異なる顔を持っていました。江戸初期の埋立地として生まれ、寺町として栄え、明治には外国人居留地となり、大正から昭和初期には海軍の拠点として機能した——。市場移転後の今、改めてこの街を歩くと、