街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。

険しい山に霊場を求めた空海の選択 高野山への参詣路を歩く前に、一つの問いを持って出発したいと思います。なぜ空海は、これほどまでに険しい紀伊山地の奥深くを真言密教の根本道場に選んだのでしょうか。平安京から直線距離で約100キロ、標高800メートルを超える山上の盆地に至る道のりは、現代でも容易ではありません。ましてや1200年前、道路整備もままならない時代に、この地を霊場とした空海の判断には、単なる地
神々の国の中心に立つ巨大神殿 島根県出雲市。この地に立つ出雲大社の本殿を見上げると、なぜここに日本最古級の神社が鎮座するのか、という根本的な問いが浮かびます。高さ24メートルの大社造本殿は、古代には48メートルもの高さを誇ったとされ、その威容は都から遥か離れた出雲の地が持つ特別な意味を物語っています。 出雲大社の立地を地形から読み解くと、興味深い事実が見えてきます。神社は島根半島の西端、日本海に面