街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。

その日、日本の未来が決まった戦場 慶応4年(1868年)1月3日の夕刻、京都南部の鳥羽・伏見で響いた銃声は、日本の歴史を二つに分けました。旧幕府軍と薩長軍が激突したこの戦いは、わずか4日間で徳川政権に大きな打撃を与え、明治維新への重要な転換点となったのです。しかし、なぜこの場所が日本の未来を左右する戦場となったのでしょうか。 答えは、この地が持つ地理的な必然性にあります。鳥羽・伏見は単なる京都の郊

## 天皇が捨てた都——わずか10年の謎 京都府長岡京市と向日市にまたがる田園地帯を歩くと、所々に「長岡宮跡」の石碑が立っています。ここは平安京以前、桓武天皇が築いた幻の都・長岡京の中心部でした。784年に平城京から遷都し、わずか10年後の794年に平安京へと再び都を移した——こ