街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。

## 天皇が捨てた都——わずか10年の謎 京都府長岡京市と向日市にまたがる田園地帯を歩くと、所々に「長岡宮跡」の石碑が立っています。ここは平安京以前、桓武天皇が築いた幻の都・長岡京の中心部でした。784年に平城京から遷都し、わずか10年後の794年に平安京へと再び都を移した——こ

海を向いた都の夢 神戸の街を歩いていると、不思議な感覚に襲われます。山と海に挟まれた狭い平地に、これほど多様な時代の痕跡が重なり合っているのはなぜなのか。実はこの疑問の答えは、800年以上前に平清盛が抱いた壮大な構想にさかのぼります。彼が夢見たのは、海に開かれた新しい都——福原でした。 1180年、平清盛は前代未聞の決断を下します。平安京から福原への遷都です。しかしこの遷都は、わずか半年で頓挫して