街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。

海峡に浮かぶ異色の城下町 松前城から津軽海峡を見下ろすとき、この場所がなぜ北海道唯一の城下町となったのかが見えてきます。本州から20キロメートルの海峡を隔てた松前は、単なる最北の城下町ではありません。津軽海峡という特殊な地理条件が、日本の他の城下町とは根本的に異なる都市構造を生み出したのです。 多くの城下町が農業を基盤とした中で、松前藩は商業に特化した珍しい藩政を敷きました。松前藩は、米作中心の藩

二つの都を持った武家政権 南北朝期、足利氏は京都に幕府を置きつつ、鎌倉を関東統治の拠点として再編していきました。なぜ足利氏は、前政権である鎌倉幕府の都をそのまま引き継いだのでしょうか。そして、この政治的継承は鎌倉という都市をどのように変容させたのでしょうか。 鎌倉は、源頼朝以来の武家政権を象徴する都市でした。足利氏はその権威を受け継ぎながら、禅宗文化と武家の伝統を組み合わせた統治を展開しました。