街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。
橋を渡ると変わる空の広さ 浅草橋から柳橋へ向かい、隅田川の川岸に立つと、不思議な光景に出会います。川の西側を見上げれば、高層ビルが空を区切り、狭い空間に密度の高い都市が詰め込まれています。一方、振り返って東側を見れば、空が格段に広く、建物の高さも抑えられ、どこか余裕のある街並みが広がっています。 この違いは単なる偶然ではなく、隅田川を境にした土地利用や都市開発の違いが長い時間をかけて積み重なった結

前田利家と金沢城下の都市計画—百万石城下町の空間構造を歩く 川に挟まれた要塞都市の設計思想 金沢の街を歩いていると、なぜこれほど城下町の骨格が現代まで残り続けているのか、不思議に思うことがあります。多くの城下町が近代化とともに姿を変える中で、金沢だけは江戸時代の街路パターンや寺院配置がそのまま生きています。その背景には、前田家による城下町整備に加え、自然地形やその後の歴史的保存の積み重ねがあります