街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。
神々の国の中心に立つ巨大神殿 島根県出雲市。この地に立つ出雲大社の本殿を見上げると、なぜここに日本最古級の神社が鎮座するのか、という根本的な問いが浮かびます。高さ24メートルの大社造本殿は、古代には48メートルもの高さを誇ったとされ、その威容は都から遥か離れた出雲の地が持つ特別な意味を物語っています。 出雲大社の立地を地形から読み解くと、興味深い事実が見えてきます。神社は島根半島の西端、日本海に面

最後の戦場に選ばれた山 上野の山を歩いていると、なぜここが、江戸における明治維新の決定的な戦場の一つとなったのか、その理由が地形から見えてきます。JR上野駅から公園に向かう坂道を上がるだけで、この場所の戦略的価値が実感できるでしょう。標高20メートル前後の上野台地は、周囲の低地を見渡しやすい高台でした。しかし彰義隊がこの地を選んだのは、単に地形的優位性だけが理由ではありませんでした。 慶応4年(1