街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。

「薬の富山」はなぜ生まれたのか 富山駅に降り立つと、改札を出てすぐの場所に薬の自動販売機が並んでいます。これは観光客向けの演出ではありません。富山が300年以上にわたって築き上げてきた「薬都」としての歴史が、今もなお街の日常に息づいている証拠なのです。しかし、なぜ富山なのでしょうか。日本各地に薬草は自生し、商業都市も数多くありました。それでも富山だけが「薬の都」と呼ばれるようになったのには、この土

三つの大名家が重ねた都市の層 岡山城の天守閣から城下を見下ろすと、旭川が大きく湾曲しながら街を抱くように流れています。この川の流れこそが、岡山という都市の成り立ちを物語る最初の手がかりです。戦国時代末期、宇喜多秀家は多岐にわたる旭川の河道を利用し、城の北や東を守るように流れを整えながら、岡山城と城下町を築いていきました。その後、小早川秀秋が拡張し、池田氏が完成させた岡山城下町には、三つの大名家それ












