第3章
目指したのは「学園都市」
一橋大学兼松講堂
キャンパスの奥に、どっしりと構える重厚な講堂。建物を見上げる前に、いちど、ここまで歩いてきた道のりを思い返してみてください。
国立駅。そこからまっすぐ伸びる大学通り。そして、その先の大学。この配置は、けっして偶然に生まれたものではありません。約100年前、国立は駅と大学を軸とする新しい街として計画され、少しずつかたちづくられていきました。いま私たちが「国立らしい」と感じる整った街並みには、その時代の街づくりの思想が、いまも息づいています。
でも——。国立の歴史が、約100年前に始まったわけではありません。駅ができる前。大学が移ってくる前。「国立」という名前が生まれるより前。この土地には、すでに人々の暮らしが営まれていました。
ここから先は、「国立」が生まれるよりもさらに昔へと、南へ時間を遡っていきます。
「国立」が生まれる前を探しに、まずは旧門衛所へ。
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