街を歩いて歴史を読む。地形・道・痕跡から、その土地の物語を掘り起こします。

## 石造りアーチが語る明治の意地 天城山隧道の前に立つと、まず目に飛び込んでくるのは荒々しく削り出された石の表情です。この隧道は単なる道路トンネルではありません。明治政府が国家の威信をかけて挑んだ、伊豆半島開発の象徴的な構造物なのです。 全長445.5メートル、高さ4.4メート

# 田中角栄が描いた上越新幹線——日本列島改造論の実験場 ## 越後平野に刻まれた政治家の夢 昭和57年(1982年)11月、大宮駅から伸びる一本の線路が、越後の雪国に到達しました。上越新幹線の開業です。この新幹線は、単なる交通インフラではありませんでした。一人の政治家が描いた「